セブンイレブンやローソン、ファミリーマートなどさっと買えるコンビニ弁当って手軽で美味しくてありがたいですよね。ただ、便利な反面気になるのはコンビニ弁当の添加物。「コンビニ弁当は体に悪いし危険!」「添加物が多い!」といったイメージもあるのではないでしょうか。
サクッと買えて便利なコンビニ弁当に頼りたいけど、添加物は心配。そんなときに頼れるサービスを活用するとお悩みが解決しますよ。この記事では、コンビニ弁当が体に悪い理由や危険性、おすすめの対策方法をまとめました!
【この記事の執筆者】
管理栄養士・渡部 早紗
管理栄養士を取得後、病院管理栄養士として献立作成や栄養指導に携わる。その後、学校給食関連の企業にて調理・衛生指導を経験。現在はフリーランスとして食や栄養に関するコラム執筆・監修・健康商材の広告制作を中心に活動し、言葉による健康発信を行う。
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コンビニ弁当が体に悪いのは栄養バランスが崩れやすいから!
結論から言うと、コンビニ弁当の添加物を過度に心配する必要はないです。日本で使用できる添加物は、原則として厚生労働大臣が指定したものだけ。健康面を配慮した厳しい審査を経て指定されたものだけが使われているからです。
「添加物は危ない!」といった発信もありますが、実は、添加物の危険性について調査した根拠ある論文はほとんどありません。むしろ、添加物よりもコンビニ弁当全体の栄養バランスの方が体に悪影響といえます。
では次に、どうしてコンビニ弁当に添加物が使用されるのか見ていきます。
コンビニ弁当に添加物が入る理由4つ
そもそも、どうしてコンビニ弁当に添加物を入れるのか…?理由は「安全に食べる」「長持ちさせる」「おいしく食べる」「栄養素を増やす」ためです。4つの理由を見ていきましょう。
①食品を加工するため
豆乳を固めてお豆腐にするときに使う「にがり」や、ケーキに使うベーキングパウダー、中華麺を作るときの「かんすい」も添加物!つまり、添加物なしでは作れない食べ物もあります。
②腐らないように防腐剤・保存料を入れている
コンビニ弁当に食品添加物である防腐剤、保存料を使う理由は、腐らないようにして、安全に食べてもらうためです。添加物入りよりも、腐った食べ物の方が断然危険ですからね。
工場で作られたコンビニ弁当は長い時間をかけてお店まで運ばれます。運ばれてすぐに腐っていたら困りますよね。防腐剤や保存料を入れることで、食中毒を防ぎ、いつでも安全にコンビニ弁当を食べることができています。
③見た目や味を良くして魅力を増すため
どんよりした色だと、買いたいと思いませんよね。香料や着色料・発色剤を入れて香りや見た目を良くするほか、調味料や増粘剤を入れて味や食感を良くさせる工夫がされています。
④栄養成分を補強・強化するため
ビタミン・ミネラル・アミノ酸など、栄養成分を強化する目的で、添加物である栄養強化剤を入れることもあります。
コンビニ弁当の添加物を食べ続けるとどうなる?体への影響は?
ずばり、コンビニ弁当に入っている食品添加物を長期間食べ続けても体への影響はありません。その理由として、食品添加物は長期間食べた場合の影響も含めて安全性試験が行われ、その結果をもとに、使用目的、使用できる食品、使用量及び使用方法が制限されているからです。
この制限が守られている食品しか販売できない仕組みになっているので、長い間コンビニ弁当を食べ続けても食品添加物としての体へ影響はないです。
食品添加物は、長期間食べた場合の影響も含めて安全性試験が行われ、その結果をもとに、使用目的、使用できる食品、使用量及び使用方法が制限されています。
この制限が守られている食品しか販売することはできません。そのため、長い期間食べ続けても健康に影響はありません。東京都福祉保健局の「食品添加物を含む食品を長い期間食べ続けても大丈夫なのですか?【食品安全FAQ】」より引用
引用元:https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/anzen/food_faq/shokuten/shokuten07.html
ただし、あくまでも添加物の影響はないというだけです。添加物よりもコンビニ弁当の栄養バランスの偏りが一番怖いです。詳しくは後述している見出し「添加物より危険なコンビニ弁当の栄養バランス」をご参考ください。
※この記事内の見出しにジャンプします。
食品添加物の種類・量は国の厳しい基準で定められている
食品添加物の種類や量について、国の厳しい基準によって定められています。
※食品添加物の安全性評価は、リスク評価機関である食品安全委員会が行います(食品健康影響評価)。具体的には、動物を用いた毒性試験結果等の科学的なデータに基づき、各食品添加物ごとに、健康への悪影響がないとされる「一日摂取許容量」(ADI)が設定されます。
この結果を受けて、厚生労働省では、薬事・食品衛生審議会において審議・評価し、食品ごとの使用量、使用の基準などを設定します。
引用元:厚生労働省の「食品添加物にはどのようなルールがあるのですか?」より
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuten/qa_shohisya.html#h2_q3
一日摂取許容量(ADI)とは、生涯毎日、特定の食品添加物をずっと食べ続けても、健康への影響がないとされるデータのことです。許容量を超えないように使用基準が設定されています。
さらに、厚生労働省では実際に売られている食品を買って、中に含まれている食品添加物のチェックや添加物の摂取量を調べています!つまり、コンビニ弁当に国の規格以上に添加物が入っていることはないといえます。
発がん性ありの添加物は許可されない
添加物といえば、「この添加物は発がん性がある!」といった情報もありますよね。添加物は消費者の健康を損なうおそれが無いことが必須とされているため、発がん性の有無も調べられています。万が一発がん性ありとされたものについては、食品衛生法のもと、添加物として許可されません。
添加物の自主基準があるコンビニも
添加物の自主基準について定めているコンビニもあります。例えば、セブンイレブンは消費者の関心が高い添加物について自主基準を定めて極力使わないようにしています。
ほかにも、ローソンはオリジナル商品については食品添加物の削減に取り組み、合成着色料・保存料は使用しない企業もあります。ファミリーマートは2005年からお弁当をはじめオリジナル商品の保存料・合成着色料・甘味料を原則として使用していません。
このように、コンビニ独自で添加物削減に取り組まれています!
コンビニ弁当が危険なのはなぜか?
コンビニ弁当は危険だと言われることもありますが、それは添加物のせいではありません。もしかすると薄々気づいているかもしれませんが、コンビニ弁当の栄養バランスの偏りが危険なんです。
では具体的にどんな風に危険なのか?その理由をお伝えしていきます。
添加物より危険なコンビニ弁当の栄養バランス
例えば、コンビニの幕の内弁当のカロリーは720kcal、脂質は28gです。一般的な30~49歳女性の場合、1日の脂質の目安量は約57gなので、なんとお弁当1個で1日の脂質1/2量に相当します!
さらに、気になる塩分は3g。1日あたりの塩分の目安量は、女性の場合6.5gのため、およそ46%に相当します。一見ヘルシーそうな幕の内弁当ですら、脂質が多いことが分かります。
そのほか、揚げ物が中心のお弁当は1000kcalを軽く超えています。さらに、コンビニ弁当は見ての通り野菜はほぼゼロ。お弁当の大半を占めるご飯の糖質も気になりますよね。
添加物については1日あたりの摂取量を厳密に守っていますが、栄養素に配慮しているコンビニ弁当はほとんどありません。そのため、添加物によるリスクよりも、カロリー・糖質・脂質・食塩の摂りすぎや野菜不足による肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧の方が問題といえます。
肥満に関して詳しくはコンビニ弁当が太る理由や対策方法にまとめているので、参考にしてみてくださいね。
コンビニ弁当に入っている揚げ物も体に悪い!
コンビニ弁当に入っている唐揚げやとんかつ、白身フライなどの揚げ物も体に悪いです。揚げ物には大量の油が使用され、衣がその油を吸っているため、当然高カロリーになります。
油は体の脂肪になりやすく肥満だけではなく、糖尿病や動脈硬化など重大な病気に発展するリスクが高まります。そのため衣だけ食べないようにするなどの工夫が必要になります。
【追記】コンビニにある「添加物入り」の体に悪い食べ物一覧
コンビニには様々な食品が販売されていますが、体に悪い食べ物もあります。以下に一覧形式で記載しますので、参考にしてみてください。
- コンビニ弁当
- フライドチキン、フライドポテト、揚げ鶏、からあげクンなどの揚げ物
- カップラーメン
- レンチンで食べるラーメン
- ポテトチップスなどのスナック菓子
- ケーキなどのスイーツ
先ほどお伝えしたようにコンビニ弁当は高カロリーで野菜が少なく、栄養バランスに偏りがあるので体に悪いです。フライドチキンなどの揚げ物も油が多く、高カロリーで体の脂肪になりやすいため、体に悪いです。
カップラーメンやレンチンで食べるラーメンも高カロリーだけでなく、塩分が多いので体に良いとは言えません。スナック菓子やスイーツもカロリーが高いことや、塩分過多、糖分過多になりやすく体に悪い食べ物です。
ただ、体に悪いと言っても毎日食べるのではなく、たまに食べるくらいであれば健康に害が出るリスクもグッと低くなりますし、あまり神経質にならなくて大丈夫。
また、最近は男性だけではなく、女性においても毎日コンビニ弁当を食べる傾向にあります。はっきり言って不健康極まりないですが、こちらの女性がコンビニ弁当を毎日続けるリスクで詳しく解説しているので、よかったら参考にしてみてくださいね。
添加物をやめることのメリット!
先ほど「添加物入りのコンビニの食べ物」として複数の食品をお伝えしましたよね。弁当や揚げ物、アーメン、スナック、スイーツなど。これらには多くの添加物が入っている事から、これら食べ物をシャットダウンすることで、肥満、糖尿病、動脈硬化、高血圧などの生活習慣病のリスクを下げることができるでしょう。
また、食品添加物の多い食べ物には塩分も多く含まれているので、塩分過多の食生活から抜け出すことで「顔のむくみ」改善に繋がり、シミやしわの改善や予防効果にも期待できます。美肌効果もあるんです。
さらに、摂取カロリーを抑える事にも繋がるため、ダイエットの面においても効果に期待できますよ。
コンビニ弁当の添加物・栄養バランスが気になるときの解決策3つ
基準がしっかりあるとはいえ、コンビニ弁当の添加物がどうしても気になるときや、栄養バランスの悪さをどうにかしたいときの解決方法をご紹介します。
- コンビニでカロリーや塩分控えめの弁当を選ぶ
- 飲食店のテイクアウトのお弁当を買う
- 宅配弁当を活用する
上記3つの解決策についてくわしくお伝えします!
①コンビニでカロリーや塩分控えめの弁当を選ぶ
コンビニ弁当でもカロリーに配慮した商品があります!「管理栄養士考案」のものや「たんぱく質がとれる」「1/2日分の野菜」と記載されたものなどがおすすめです。
ただし、ネットには載っていても、実際のお店には目当てのお弁当が置いていないこともあるので、無駄足になってしまうこともあります。栄養バランスが完璧なお弁当を選ぶのは至難の業ですし、コンビニ弁当なので添加物の量は変わりません。
②飲食店のテイクアウトのお弁当を買う
テイクアウトのお弁当を販売する飲食店も増えました。テイクアウトのお弁当は、調理してすぐにお弁当箱に詰めるものが多いため、コンビニ弁当と比較して添加物の使用が少ないメリットがあります!
自然派のカフェや健康への意識が高い飲食店を選ぶと、より添加物や栄養バランスに気をつかっていると考えられます。
ただし、中には衛生管理が充分とはいえないお店もあり、過去には飲食店のお弁当による黄色ブドウ球菌・セレウス菌・ウェルシュ菌が原因で食中毒が発生した事例もあります!さらに、添加物をあまり使っていないことが多いため、日持ちしない点もデメリットです。
③宅配弁当を活用する
最近話題になっているのが宅配弁当の活用です!もちろん、宅配弁当も添加物を使っていますが、できる限り食品添加物の使用を少なくする取組みをする企業もあります。さらに、宅配弁当の多くは冷凍保存のため、冷蔵保存のコンビニ弁当と比べて保存料や防腐剤を使う量が少ない可能性もあります。
糖質や塩分に配慮した弁当が多いので、コンビニであれこれ探さなくても栄養バランスの整ったお弁当が食べられるのもメリットです!かつては、「宅配弁当=高齢者向け」といったイメージがありましたが、最近は若い世代をターゲットにしたおいしくて栄養素を考えた宅配弁当も増えています。おいしいお弁当が自宅に届くなんて最高ですよね。
多いところだと、ナッシュのように70種類からメニューを選べる宅配弁当サービスもありますからね。実際に宅配弁当のナッシュを食べたレビュー・口コミ記事もあるのでよかったら参考にしてみてくださいね。
もちろん送料はかかりますが、お弁当の値段自体はコンビニ弁当と大差なく、暑い中や寒い中、コンビニまで必死に行かなくて済むのは嬉しいポイント。「コンビニまで行ったけど良い感じのお弁当なかった」というがっかりもなくなります。
まとめ:添加物や栄養素に配慮してお弁当を選ぶと◎
コンビニ弁当の添加物は、必要以上に心配することはありませんが、お弁当全体の栄養バランスは整えていきたいですよね。一人暮らしで自炊しない方や、とにかく時間に追われる子育てママさんには、宅配弁当のようなサービスがおすすめです。
子育てや家事を元気で乗り切るために、少しでも添加物や栄養バランスに配慮したお弁当を選んでみてくださいね。
【管理人おすすめの健康的で美味しい宅配弁当!】
不要な添加物を除いた、管理栄養士考案の宅配弁当が今注目を集めています。メニューは70種類近くもあり、コンビニ弁当よりもヘルシーで美味しく食べれますよ。以下の記事で詳しくレビューしているので、良かったらこちらもご参考ください!
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